初めに1つだけ言いたいと思います
この本は人により好き嫌いがあるかと思います
自分も、参考にしている部分もあれば、よくここまではっきり書けるなと思う所もあるので、読むのはあくまで自己責任でお願いします…
では、なぜ今回この本について書こうかと思ったかというと、知り合いにはオススメできないけど、誰かにはオススメしたいからです
個人的には中島義道さんの“ひとを〈嫌う〉ということ”1番と言って良いほど好きです
ではなぜそう思ったのかは、かいつまんで書いていきたいと思います
この本を読むまでの自分 と 読んだ後の考え方の違い
自分は生まれてこのかた、人は皆と仲良くしなければならない。嫌いになってはいけないと妄信しておりました
小学校でいうところの道徳ですね。皆で仲良く、心を一つに
実を言うと、これがすごく苦手でした。だって良くしてくれる人のことは好きだし、仲良くしたい人もいるけど、話してても楽しくない人や苦手な人とも仲良くしなきゃいけないということではないですか
でも、それが正しいことと思っていたので、それができない自分が、そして無理に合わしている自分がずっと嫌いでした
そして、学校という狭い社会のなか、異物と思われないように必死でした
子どもの頃の世界は狭いので、その世界で排他されたら生きていけないと、無意識なのか思っていました
そう思い続けて10数年、世界は狭いままでしたが、1冊の本との出会いで考え方が変わりました
それが、“ひとを〈嫌う〉ということ”なのですが、その本を読んでからは、無理に仲良くしなくても良いんだ、嫌いに思ってもいいんだということに気づけました
その後は何回も読み直して、自分の感覚を無視しなくても良いこと、価値観の合わない人とは無理に仲良くしなくても良いこと等を、心に刻みつけました
それでやっと自分は、自分のことを少しは好きになれたように感じることができました
本の内容
ここまで読んでいただくと、この本はポジティブなことが書かれているのかと思う方もいるかもしれませんが、目次をみてみると凄いですよ
1.すべての人を好きにはなれない、2.「嫌い」の諸段階、~、4.自己嫌悪 等々…
このとおり、この本は徹底して「嫌い」という感情の話をしています
嫌いっていう言葉は、ネガティブな印象がありませんか
あまり面と向かって「嫌い」について他の人と話し合ったりはしないですよね(悪口とかではなく)
逆に、何かを好きだという話しは話しやすいし、こちらも聞きやすいですよね
でも、それはおかしくはないかと著者は言っています
人間には“好き”と“嫌い”という感情があるのに、“嫌い”という感情だけいけないことだとされていること。ない方が良いとされている現状
実際、自分は10代後半まで人を嫌ってはいけないのだと信じて過ごしていました
しかし幼少期までは良かったのですが、学生時代はつらかったです
なぜかというと、人を嫌えなかったため、代わりに自分のことが嫌いになっていたからです
そして、人を嫌ってしまう自分に原因があると思っていたからです
そして、そういった学生時代の未熟な自分は今でも嫌いです
人生の半分以上は自分のことが嫌いだったので、なかなか意識は変えられません
まとめ
この本を読んで分かったことは、すべての人を好きにならなくても良いこと、嫌いだと思う感情はあってもいいこと、人を嫌わないようにしすぎると逆に自分のことが嫌いになること、沢山あります
そして、こういった意見(本)を読むことで、自分はとても生きやすくなりました。
誰も教えてくれなかったことを、本が教えてくれた事実
人が言いづらいことも、本だったら教えてくれる
そして“嫌い”についての本なのに、嫌いをより深く知ることで、好きという感情もより深く知れた自分は、形容しがたいなんともいえない気持ちになりました
それでは読んでいただき、ありがとうございました
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